クラシックで有名な作曲家は!?通称とピアノ名曲ダース厳選

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クラシック音楽の作曲家、あなたは誰を連想しますか?

モーツアルト、ショパン、ベートーベン、バッハ、ブラームス、、その名前は尽きないですよね。

作曲家の生きた時代背景や想いに気持ちを寄せることで、あなたの演奏は確実に変わります。

カフェでかかるクラシックピアノ、テレビのドラマやCMで流れる心地よい音楽。

この曲なんだろう!?と探してみることもあるのではないでしょうか。

有名な曲の中には、曲には親しんでいても、その作曲家には馴染みのない場合もあります。

一方、作曲家が有名で、この人の曲、弾いてみたい!!と憧れる場合もあるでしょう。

とはいえ、弾けるようになるには、まず聴くことから。

この記事では通称を持つ作曲家と、その厳選曲をたっぷり紹介します。

神童モーツアルト:初の作曲は5歳!ピアノからオペラまで

5歳、あなたはな何をしていた記憶がありますか?

私は、ピアノを始めたのが5歳でした。

おもちゃのピアノでチューリップやメリーさんのひつじで遊んでいた幼少期。

そんな頃に作曲なんて、考えてもいませんでした(笑。

父が宮廷音楽家であったことから、常に周りで奏でれられる音楽に触れていた幼少期。

そんなモーツアルトにとって、作曲や即興は普通のことだった(?)のかもしれません。

モーツアルト名曲の例:

・ソナタ:トルコ行進曲、ピアノソナタK545

・オペラ:フィガロの結婚、魔笛、ドン・ジョバンニ

交響曲、協奏曲、オペラ、室内楽、幅広い数あるモーツアルトの名曲の数々は尽きません。

とはいえ、まずピアノで弾くなら!!

番号からはなかなかイメージしずらいですが、誰もがどこかで聴いている、ピアノソナタK545

初期段階の挑戦にも非常に学びの多い1曲です。

※source: https://www.free-scores.com/

まず、譜読みのしやすい明快なハ長調。

そして、音階を多く取り込んだきめ細やかな旋律。音の粒をそろえる練習なしには美しい音色は出せません

さらに、徐々に華やかさと重厚感を増し、オーケストラ的なボリュームある和音で盛り上げるクライマックス。

ピアノ曲でありながら、壮大さを感じられる名曲でもあります。

交響曲の父ハイドン:宮廷音楽家による華やかで安定のソナタ

名前は知っているけれど、いざ曲となると。。。そんな方も多いかもしれません。

実際、私がそうでした。その理由は、音楽への入り口がクラシックピアノであったためのように思います。

オーストリアに生まれ、宮廷音楽家として活躍したハイドン。

宮廷での行事や音楽会のための曲は数も去ることながら、教会や大聖堂でのミサやキリストに因む曲も有名です。

また、交響国や協奏曲と併せ、弦楽四重奏曲も手がけており、モーツアルトとの交流も深かったようです。

ピアノ曲では、ソナタとしていつの間にか親しんでいます。

中でも第35番は、弦楽器演奏を連想させる華やかさ、そして重厚感ある安定のリズムが、特に印象的です。

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軽快に拍を刻むハ長調のピアノ曲でありながら、そのままオーケストラ演奏になりそうな音運びですよね。

高音部はバイオリンやヴィオラ、和音や低音部はチェロやコントラバスなど、ボリュームたっぷりの管弦楽が連想されます。

ハイドンの名曲の例:

・交響曲(シンフォニー):告別(第45番)、驚愕(第94番)、ロンドン(第104番)

・協奏曲(コンチェルト):チェロ協奏曲第2番、トランペット協奏曲、ピアノ協奏曲

・弦楽四重奏曲(カルテット):皇帝(第77番)、ひばり(第67番)、十字架上のキリストの7つの最後の言葉

・ピアノソナタ:第35番ハ長調、第34番ホ短調

交響曲を104、減額四重奏曲を83など、非常に多くの大作を残したハイドン。

並べてみると、ソナタに通称がないのが不思議なくらいです。

とはいえ、ピアノ曲の際にも、オーケストラや弦楽器の華やかさや壮大さをイメージすることで、変奏表現は変わってきます。

オーケストラを意識してピアノを弾く。斬新なマインドとして新しいピアノ演奏の楽しみ方を実感することができます。

楽聖ベートーベン:音楽革命の先駆!アイデンティティの狭間

ジャジャジャジャーーンの人!そんな印象に直結する方も多いと思います。

ロマン派音楽の先駆であり、偉大な作曲家の称号「楽聖」を持つベートーベン。

その背景には、宮廷音楽家から脱却し、音楽の自由への先導として、その後の作曲家に多大な影響を与えたという音楽の革命があります。

ドイツに生まれ、4歳の頃から父による音楽のスパルタ教育を受けたベートーベン。

偉人の格言や詩などに精通し、特にドイツの詩人ゲーテとの交流は深かったようです。

ベートーベン名曲の例:

・ピアノ曲:エリーゼのために、メヌエット(ト長調)

・ソナタ:月光(第14番)、テンペスト(第17番)、悲壮(第8番)、熱情(第23番)

・交響曲:運命(第5番)、田園(第6番)、英雄(第3番)、合唱(第9番)

・ピアノ協奏曲:皇帝(第5番)

ベートーベンといえば、、、髪を振り乱し激しくピアノを弾く姿が連想されそうな髪型と、人を寄せ付けないような鋭い目線。。。。

その、溢れんばかりの感情表現が、まんま曲の起伏を表すように、その強弱やリズムは変化に富んでいます。

つまり、ベートーベンの曲の演奏は、曲そのものの感情への注力が、そのままあなたの表現力の豊かさに直結します。

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中でも、溢れんばかりの感情の起伏が見事なまでに統合されている、ソナタ14番「月光」

第1楽章はハ短調。物静かに何かが擦り寄るように、短調の深刻さと序曲的穏やかさが制覇します。

第2楽章は変ニ長調。短いながら、繰り返しでほぼ全てを2回ずつ繰り返す、爽やかで息抜きのような愛らしさが際立ちます。

そして第3楽章、再びのハ短調ではありながら、第1楽章とは対比的に、何かに取り憑かれたようなアルペジオの嵐です。

第3楽章は特に、強弱表現も豊かで、音の上下と強弱の変化の双方から、感情の起伏を彷彿させます。

これは、逆の見方をすると、目に見えない何かに縛られない自由な表現であるともいえます。

誰かの依頼を受けて作曲するのではなく、自分の感情から溢れる音を曲にする。

そんな、音楽の自由への想いが溢れ出ているようにも感じられます。

曲そのものの感情に身を委ねる、その意識が、あなたのベートーベン曲表現を確実に豊かにします。

歌曲の王シューベルト:充実感はシューベルティアーデにて

シューベルティアーデってなに!?思いますよね。

歌曲の王といわれたシューベルト、そのプチ音楽祭は、別名「歌曲に親しむ音楽祭」として「シューベルティアーデ」の名で親しまれています。

歌曲=オペラのイメージは強いかもしれません。

しかし、シューベルトのその曲たちは、どちらかというと歌とピアノのアンサンプルという、気持ちカジュアルなイメージが強いです。

マイクなどを使わず、生声で透き通るような歌声、それを支える伴奏的楽器たち。

そんな、より近い距離で音楽を堪能する。それが、シューベルトの歌曲です。

とはいえ、実はシューベルトの作品、多重奏曲を含め、曲調は穏やかで優しいイメージながら、実際に演奏してみると難易度が高い曲が多いです。

つまり、弾き込むほどに深みを増すその濃縮された音の重なりに集中することが、よりシューベルト込めた想いへの心酔に直結します。

シューベルト名曲の例:

・歌曲:野ばら、魔王、白鳥の歌、ます、アヴェマリア(エレンの歌)

・重奏曲:ピアノ5重奏曲、8重奏曲、減額4重奏曲

・ピアノソロ:即興曲、楽興の時

私の印象としては、曲名からシューベルト作に直結しない曲、なぜか多いです。

曲はかなり親しんでいるのに、、、え、、、この曲って、シューベルトだったの!?的な。。。。

とはいえ、弾き込みの魅力は圧巻で、曲に親しむに連れどんどん奥深さが広がり、大作になればなるほどその重厚感は増します。

そんな中、ピアノ曲としてオススメしたいのは、アンプロンプチュ(即興曲)作品899の第2番。

コロコロ軽快に駆け巡る速めの3連符の連続、徐々に重厚感を増していく旋律の変化、要所要所で思い出したように繰り返す冒頭の旋律。

まさに、主旋律を意識しながら即興に没頭していく集中力の豊かさを感じさせます。

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冒頭部は、軽やかに駆け抜ける変ホ長調の流暢な音階。要所要所に繰り返す、安心の主旋律が印象付きます。

中間部は、左手の和音で重厚感を増す、変動の短調部。主旋律を挟んだ後、コーダに向けて繰り返すサブメロディとして、後半に再登場します。

そして壮大のコーダ、右手の3連符は常に単音でありながら、豪華さと勢いを増していきます。

全体的に明快な旋律を追い、天気のようにくるくる変化する音階を堪能しているうちに、あっという間に最後まで辿り着いてしまいます

なんと、享年31歳という若さで世をさったシューベルト。

生み出す曲には、まるで人生が濃縮されたかのようでもあります。

弾き込むほどに深みを増すその音の重なりを意識することで、それはそのままあなたの演奏の完成度や熟成度に直結します。

音楽の父バッハ:オルガン色漂う教会と聖歌隊の旋律コラボ

バッハといえば、、、、あなたは何を思い浮かべますか?

町楽師の家系に生まれながらも10歳余りで両親を亡くしたバッハ。

とはいえその音才の開花と共に音楽への関心は強く、教会の聖歌隊やヴァイオリン演奏など多数の分野で活躍したようです。

また、オルガニストとして活躍した時期も長く、バッハの作品に、パイプオルガンの響きが連想される曲は多いです。

モーツアルトやハイドンの世代より1世紀早い1600年代後半、ピアノはまだなく、演奏はクラヴィーアでした。

バッハの曲を教会のパイプオルガンで思い浮かべると、いかにも情景が似合いそうな曲、多いですよね。

バッハ名曲の例:

・コラール(讃美歌):主よ人の望みの喜びよ、羊は安らかに草を食み、アヴェ・マリア

・オルガン曲:トッカータとフーガ、小フーガ、パストラーレ、前奏曲とフーガ

・管弦楽組曲:G線上のアリア、ポロネーズ、バディネリ(第2番)、ガヴォット(第3番)、無伴奏チェロ組曲

・協奏曲:ブランデンブルグ協奏曲、イタリア協奏曲、チェンバロ協奏曲、2つのヴァイオリンのための協奏曲、ピアノ協奏曲

・ピアノ独奏曲;平均律クラヴィーア、2声インヴェンション、3声インヴェンション

教会で奏でる音楽に近しく親しんでいたバッハ。

中でも印象的なのはフーガの曲奏で、次々と波のように連なる主題や旋律は、至る所に散りばめられています。

ピアノ曲のおすすめは「主よ人の望みの喜びよ」。オルガンとフーガと教会音楽を欲張りなまでに詰め込まれたような美しい曲です。

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この曲は美しく素晴らしい点の1つは、どんなアレンジでも、どんな楽器でも雰囲気が変わらず堪能できるところです。

初心者も気軽に、1つ目のようなシンプルな楽譜から始められます。

2つ目くらいになると、。少々右の旋律が複雑になっていますよね。

とはいえ、主旋律、副旋律、メロディの追いかける感は、複雑な楽譜になるに連れ厚みを増していきます。

また、旋律自体はシンプルであったとしても、楽器やコーラスを重ねることでもそのハーモニーは美しく統合され、聴き入らずにいられません。

シンプルな旋律の膨大な可能性を感じながら演奏することで、あなたの演奏に壮大さを加えることができます。

音楽の母ヘンデル:バッハと同年、その通称は対極性から!?

ヘンデルは知っているけれど、その名曲って、、、、そう思う方も、多いかもしれません。

実は、誰もが知っているであろう「ハレルヤ」、この作曲者が、ヘンデルです。

つまり、私の印象では、ヘンデルは、曲と作曲者が最も紐づかない作曲家の1人です。

タイトルを聞いただけで「ハ〜レッルヤ!」と、そのコーラス隊の響きがイメージできますよね。

実はヘンデル、バッハと同年ドイツに生まれながらも、活躍の中心はイタリアなど欧州、そしてロンドンに帰化という、その活躍はバッハと対極的です。

そんな対極性からか、音楽の父バッハに対比し、音楽の母ヘンデルという通称が付けられたという説もあるようです。

ちなみに、音楽の母という通称は日本個別のもので、欧米など他国で類似の通称は存在しないようですが。。。。

ヘンデル名曲の例:

・オラトリオ:メサイヤ(第2楽章ハレルヤ)、見よ勇者は帰る、主は言われた

・祝典音楽:水上の音楽(第2組曲)、王宮の花火の音楽(第4組曲)

・ハープシコード組曲:調子のよい鍛冶屋、サラバンド

とはいえ、ヘンデルの曲、コーラスやパイプオルガンなど「響き」を意識することで、その演奏の幅は無限大です。

もしかするとそれは、ヘンデルが、宗教曲やオラトリオなど、詞篇曲の分野で広く活躍した作曲家であるからかもしれません。

ピアノ曲としては「調子のよい鍛冶屋」がギリギリビギナーズブックに登場するヘンデル。

ここではあえて、ピアノで奏でる、ハープシコード組曲第2番より第4曲、サラバンドをおすすめします。

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ものすごくシンプルながら、重厚感あふれるずっしりした和音。ゆったり2拍分を基調とする3拍子。

中間部は特に、バッハに共通するような、フーガ的に左右感を行き来する連なる旋律。

そして後半部は左手の4分音符を聴かせる、動きがありつつもクライマックスに盛り上げる音運び。

決して難しい楽譜ではないながら、情景を思い浮かべてじっくり音を味わっているうちにいつしか別世界に没頭してしまうゆったり時間です。

聖書の「詩篇」を題材にしながらもキリスト教典礼から離れた芸術的音楽となったオラトリオ。

噛み締める感をじっくり味わうことで、ヘンデルの生きた時代に寄り添った演奏に、1歩近づくことができます。

ピアノの詩人ショパン:楽器の可能性を楽しむ豊富バラエティ

ショパンの名曲、あなたは何を思い浮かべますか?

別れの曲、子犬のワルツ、運命、革命のエチュード、雨だれ、幻想即興曲、、、、、作曲家と直結する名曲は、尽きません。。。。。

このバラエティに富んだ曲たち、ピアノという楽器の豊かな表現を楽しむことで、よりショパンの「詩人」たる想いに寄り添うことができます。

バッハやモーツアルトより後の1810年生まれ。

そして、ドイツやオーストリアで活躍した作曲家が多い中、ショパンはなんと、ポーランドで産まれパリで活躍した、ロマン派作曲家。

さらに、ポーランド民謡のリズムや音運びと共存する、個性的で魅惑的な旋律の数々。

ショパン名曲の例:

・ノクターン(夜想曲):作品9−2ホ短調、

・プレリュード(前奏曲):24の前奏曲第15番(作品28雨だれ)、

・ポロネーズ(ポーランド舞曲):第7番(幻想ポロネーズ)、第3番(軍隊ポロネーズ)、第6番(英雄ポロネーズ)

・バラード(詩曲):第1番ト短調

・アンプロンプチュ(即興曲):第4番嬰ハ短調(作品66幻想即興曲)

・エチュード(練習曲):ハ短調(作品10−12革命のエチュード)、ホ長調(作品10−3別れの曲)、イ短調(作品25−11木枯らし)

ワルツやマズルカを除いてもなお、まだまだ溢れ出るショパンの名曲。

その特徴の1つは、39年という生涯で作曲したほとんどがピアノ独奏曲であったことにも起因するかもしれません。

ショパンの生きた時代は、ピアノの歴史において、ペダルや鍵盤数など技術が発展し、現代のピアノに限りなく近い進化を遂げた時期でもあります。

つまり、ピアノという楽器による表現可能性と音域表現にフォーカスしてみるとで、演奏への向き合い方は格段に変わってきます。

ここでは、音楽の可能性のみならず、あなたの左右の音楽表現性を刺激するような名曲、幻想即興曲を追ってみます。

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冒頭、左手ソロの指慣らしのようなアルペジオ2小節の後、突如現れるのは、右手の16分音符、左手の8分6連符がひたすら連呼します。

そして中間部は、やはり序章のような左手ソロアルペジオの後、左手の8分6連符に対し、今度は右手は8分音符でゆったり歌わせます。

さらに、冒頭の主旋律を繰り返した後のコーダ部は、右手の16分音符に連呼する左手の8分音符のコラボ。

その左右バランスはアコーディオンのように上下し、広がり、近づき、そして、静かに和音で幕を閉じます。

左手3音に右手4音、、どゆこと??となりそうですが、実は音とりは比較的しやすく、パラパラ力まずに演奏することで、結構サクッと弾けます。

頭で考えるよりも、感性に任せてみると意外とできること、実はかなりあります。

そんなあなた自身の新発見を感じながら、優雅であり、豪華であり、そして穏やかである即興曲を堪能できます。

ピアノの魔術師リスト:技巧を美で包含!静と動と美のコラボ

えーリストの曲なんて難しくて!!!憧れながらも遠ざけがちですよね。

ハンガリーに産まれ、ドイツやオーストリアなど音楽の王道国で活躍たリスト。1年違いであるショパンとの交流は深く、捧げてている曲も互いにあるほどです。

ピアノ表現の可能性への期待と、演奏技術への期待の双方を極めるように、超絶技巧を好んだリスト。

美しくも演奏レベルの難易度は高いです。とはいえ、音の飛躍や力加減など、演奏の技巧を意識することで、あなたの曲らしさを近づけることはできます。

リスト名曲の例:

・愛の夢第3番

・メフィスト・ワルツ 第1番

・パガニーニ大練習曲:主題と変奏(第6曲)、ラ・カンパネラ(パガニーニ大練習曲第3曲)

・その他の練習曲:マゼッパ(ピアノのための12の練習曲第4番)、、ため息(3つの演奏会用練習曲第3曲)

ヴァイオリン奏者を叔父に持つリスト、高度なテクニックへのこだわりは、ニコロ・パガニーニのヴァイオリン演奏がきっかけのようです。

ということで、ピアノ曲としてもパガニーニ練習曲第3番「ラ・カンパネラ」をオススメします。

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カンパネラとは「鐘」のことです。教会のチャペル、丘の上にある展望所の愛の鐘など、まずは風と戯れる鐘の音をイメージします。

冒頭から、絶妙な高音部のレ♯オクターブ。そして、高音部のレ♯を余韻のように胃びかせつつ奏でる下音部の主旋律。

山にこだまするような、繊細で絶妙なスタッカート。主旋律も、2度目は装飾音を添え、3度目は3連符を付加し、その煌びやかさを更に増していきます。

そうして、中間部、夢うつつのような半音階のウェーブの後、思い出したように奏でる華やかな32分音符の主旋律、楽譜は上の2段目です。

そして、オクターブの響きを誇張するように主旋律を存分の16分音符で奏でた後、輪をかけてオクターブを堪能するようなコーダに突入したまま駆け抜けます。

確かに、リストの曲は難しいです。

カンパネラでいえば、その技巧は音の飛躍であり、左右のキー音が左右の外側に広がっている、どこみたら外さず弾けるの!?的な点にあります。

これは、帰着する、または起源とするキーの位置を押さえることで、遊び心を持って、その美しすぎる旋律に没頭することができます。

この曲の魅力は、なんといっても旋律であり、その美しすぎるメロディは、形は変えど鮮明に何度も繰り返されます。

つまり、その技巧性は、クリアな旋律を支える音の飛躍という魔法にあります。

とはいえ、音が飛ぶとはいいながら、規則的に普遍の聴かせるキー音がその安定感を生み、実は左右同時に存在します。

カンパネラの難しさは、キー音を抑えるという「動の中の静」へのフォーカスにより、技巧性を超えた美しさを堪能することができる美しい曲に変異します

管弦楽の魔術師ラヴェル:機械技師的刻みと緻密個性ワールド

キラキラした、繊細で夢の中にいるような曲。。。そんな音どうしたら作れるの??不思議なほどです。

1900年をまたぎ、かなり現代感が増す時代に活躍したラヴェル。

高音の繊細な音運び、なんともいえない煌びやかな旋律は、何をどうしたらこうなるの!?!?まさに魔術的ですよね。

フランスに産まれ、音楽好きの父のポジティブなリードの元、生み出す音楽の個性は、早い段階で確立し、世界での知名度も高かったようです。

しかし一方で、第一次世界大戦などの時代の渦や、家族の死、身体の不調など、悲しみや創作意欲の喪失に苦悩したという、生涯における2面性があります。

ラヴェル名曲の例:

・管弦楽:ボレロ、亡き王女のためのパヴァーヌ、スペイン狂詩曲

・ピアノ曲:水の戯れ、マ・メール・ロワ

・協奏曲:ピアノ協奏曲、左手のための協奏曲

20代にその名を極めた名曲、水の戯れや亡き王女のためのパヴァーヌ。

30代は、スペイン狂詩曲やマ・メール・ロワ。40代以降は苦悩を抱え、長い時間をかけてピアノ協奏曲や左手のための協奏曲を創出しています。

とはいえ、初期の水の戯れ、後期の左手のための協奏曲など、音運びの難易度の高いことといったら!!個性的な超技巧曲感満載です。’

ピアノ演奏においては、愛らしい「マザー・グース」を題材に作曲された子供のための連弾曲「マ・メール・ロワ」への挑戦をオススメします。

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マ・メール・ロワは5曲からなる曲集ですが、紹介は第3曲目、パゴダの女王レドロネットです。

シンプルな音運びに見えながらも、調号は♯6つの嬰ト長調。ほぼほぼ黒鍵の嵐です。さすがラヴェル。

そして不規則リズム感漂う出だし、刻むような拍子感を漂わせながらも変則的に聞こえる絶妙な旋律抜群で、森の中に彷徨ったようなファンタジー感があります。

中間部、上の楽譜の3段目では、ほぼ単音ながら、シンコペーションのような構成で、夢見心地で泉に佇むような箇所を挟みます。

後半には、冒頭の旋律を煌びやかに再現し、元気で明るいフィナーレを迎えます。

とはいえ、曲全体を司る時計を刻むような拍子感、そして遊び心満載の個性感、ラヴェルが好んだ機械音や魔法(手品)への想いも感じます。

子供のためとはいえ4手連弾曲、左右それぞれのリズムは見慣れた連符ながら、左右合わせるとたちまち個性溢れるキラキラワールドです。

フランスの優雅さと、革新的な個性溢れる音の華やかさを意識することにより、音色への緻密さに想いを込めて演奏できます。

ワルツの父ヨハンシュトラウス1世:元祖ウィンナワルツ!?

ヨハンシュトラウスといえば、、、なんて、、、曲の印象、ありますか?

私自身、正直だいぶわかっていませんでした。。。

ウィーンで産まれ、活躍し、そして生涯を閉じたヨハン・シュトラウス1世。

その音才は、結果として、オーストラリアで有名な、舞踏音楽の1族を築き、その名を引き継いで、2世、3世までも、音楽の歴史に名を残しています。

ウィーン(オーストリア)の有名な音楽家といえば、モーツアルトが真っ先に思い浮かびますが、ほぼ時を同じくしてフォーカスされた舞踏音楽。

ヨハンが定着したワルツ(舞踏曲)の特徴は、2拍目が少し長めの3拍子。

その舞踏感は、ステップに合うという意味で共通するのか、行進曲やセレモニーなどの典型にもなったようです。

ヨハン・シュトラウス1世名曲の例:

・ラデツキー行進曲

・ドナウの歌(作品127)、ローレライ(ラインの調べ、作品154)、アンネン・ポルカ(作品117)、ヴィクトリア円舞曲(作品103)

曲を聞いてみると、ほっあの曲!!と、どこかで聴いている、テーマソングのように染み付いている有名曲。

人の体のステップに合いやすく、晴れの舞台にリズムに乗りやすい明るい長調。

そんな、生活におけるリズム感や抑揚感を意識して演奏することで、優雅さと共にリズミカルな華やかさの表現は変わってきます。

オーケストラやブラスバンドの印象の強いヨハンシュトラウスの曲、ラデツキー行進曲を敢えてピアノで演奏してみませんか?

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華やかなオクターブによるファンファーレ。押してお馴染みの、軽快でありながら鋭すぎないスタッカートのリズミカルな旋律。

中間部は、流れるような穏やかで優しい旋律です。とはいえ、マーチ(行進曲)を意識した軽快なステップを誘う安定のテンポ

入退場などの行進の定番曲でもありますよね。

行進で欠かせないのは、人数や行列の長さによる曲の調整。この行進曲は、おそらく意図したであろう、何度繰り返しても飽きのこない構成になっています。

ファンファーレ、軽快でリズミカルな主旋律、穏やかで愛らしい副旋律。

シンプルかつ楽しく。でしゃばりすぎず行進を誘う奏。

ワルツや行進曲の他にも、ポルカ(2拍子のダンス曲)など、250以上のさまざまな舞踏曲を作曲した、ヨハン・シュトラウス1世。

その精神は、意図せずにも2世にも強く引き継がれ、さらなる名曲を世に送り出す先駆となりました。

ワルツ王ヨハンシュトラウス2世:父と同じタイトル曲も!?

もしかすると、一般的には2世の方が馴染みが深いかもしれない「シュトラウス」音楽一家。

父と同じようにウィーンで活躍し、父と同じようにヴァイオリンを演奏しながら指揮をこなす情熱的な音楽家、ヨハン・シュトラウス2世。

その壮大さと心に響く安心感は、ウィーン・フィルやニューイヤーコンサートの定番曲も多いです。

ワルツ(舞踏曲)というと3拍子を連想しますが、舞踊曲になると、その限りではありません。

父の代に確立されたウィンナワルツ(ウィーンのワルツ)の浸透と、世に送り出された、更なる熱狂的な舞踏曲たち。

ウィーンの街を代表するような、優雅で先進的で、そして豊かな感性表現。ダンスに想いを馳せることで、その曲風はより一層確固たるものになります。

ヨハン・シュトラウス2世名曲の例:

・美しく青きドナウ(作品314)

・アンネン・ポルカ(作品137)

・春の声(作品410)

・ウィーンの森の物語(作品325)

・皇帝円舞曲(カラヤンワルツ、作品437)

アンネン・ポルカや、ドナウ川の歌など、その作曲のいくつかは、1世の曲と酷似するタイトルがついています

ジャンルへの才能と共に、一族を思うプライドも感じられます。

そして、ウィンナ・ワルツといえば!の「春の声」。ドレスを翻して踊る姿に直結する、聴くだけでひと時が優雅に一変する名曲です。

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曲の長さ的にボリュームがあるように見えますが、ものすごくしっかりと、8小節毎の旋律が鮮やかに浮かび上がってきます。

まず前走の8小節を経て主旋律へ。春の花畑が思い浮かぶようような、爽やかなメロディです。

この主旋律をたっぷり4回繰り返し、穏やかでな副旋律を挟みつつ、間奏部のように前奏部で喚起した上で、再び主旋律に回帰。

そして、改めてたっぷり4回の主旋律を繰り返した後は、華やかさに壮大さを加えた中間部へ。

単音の軽快な旋律もさることながら、アクセント的に和音で聴かせてくれます。

また、装飾音やスタッカートの運びも巧妙で、その変化にに没頭して味わっているうち、瞬く間にコーダに突入します。

とはいえ、コーダで聴かせるのも、やはりたっぷりの主旋律4回。さすがです。

繰り返しても飽きのこない爽快で心地よい旋律と、ウィンナ・ワルツならではの絶妙な2拍目をたっぷり聴かせる、付点やスタッカートのリズム構成。

踊りのステップや足運び、そして身体が自然と乗り易いテンポ。舞踏音楽であることを意識することで、より演奏にらしさを加えることができます。

ラデツキー行進曲同様、どこでどう繰り返しても曲全体に違和感のない、精巧な構成になっていることも印象的です。

協奏曲の父ヴィヴァルディ:司祭ヴァイオリニスト&オペラ家

ビバルディ(ヴィヴァルディ)といえば四季!!そんなイメージ、ありますよね。

作曲家と曲名が、こんなにほぼイコールで直結することも、それはそれで珍しいです。

商人の街ヴェネツィアで産まれ、ヴァイオリニストからオラトリオやオペラまで。なにかと「V(ヴィ)」に縁があるようで。。。

とはいえ、病弱、資金繰り難、パトロンの逝去に伴うオペラ上演自粛など、その苦難も多かったようです。

その中で、華やかで明るいメロディ、地を前進するような前向きな高揚感を感じる曲を作曲し続けたヴィヴァルディの名曲には、芯の強さが感じられます。

ヴィヴァルディ名曲の例:

・四季:ヴァイオリン協奏曲「和声と創意への試み」の第1番から4番(春/秋/冬:第1楽章、夏:第3楽章)

・調和の霊感:弦楽器のための12の協奏曲集 作品3第6番より第1楽章(RV356)

・ソナタ:チェロ・ソナタ第5番 第4楽章(RV40)、トリオ・ソナタ(RV82)

・オラトリオ:グローリア(RV589)、マニフィカト(RV610)

協奏曲の父ヴィヴァルディ。

その協奏楽器は、弦楽器(ヴァイオリン、マンドリン、リュート)に留まらず、管楽器(トランペット、フルート、ファゴット)も幅広いです。

ピアノ曲としては、1600年代後半、クラヴィーアの音色惹きたつソナタをオススメします。

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教会のオルガンにも通ずる独特な音運びで、フルートの旋律がとてつもなく美しく映えますよね。

バロック時代に活躍したヴィヴァルディ。その活躍は、なんと、あの音楽の父バッハに影響を与え、バッハの編曲版が残っている名曲もあります。

イタリア全土から欧州中で活躍したヴィヴァルディ。協奏曲だけでも600以上を作曲した多曲家です。

V(ヴィクトリー)精神的な前向きさを持って試みることで、その壮大さと重厚感は無限に広がります。

まとめ:名曲の演奏を楽器の王様ピアノで演奏するには

これまで、名だたる通称を持つ有名作曲家とピアノ演奏するなら!のオススメ曲をたっぷりダース紹介してきました。

・神童 モーツアルト(1756〜1791):心地よい清音並びながら、美しい音色を奏でるには音の粒を揃える練習を!!

・交響曲の父 ハイドン(1732〜1809):教会や大聖堂の神聖さ、そして壮大で重厚感あるオーケストラの華やかさへのマインドを!!

・楽聖 ベートーベン(1770〜1827):音楽の自由への想いを意識し、感情の起伏を曲にのせる「感情への注力」表現を!!

・歌曲の王 シューベルト(1797〜1828):より近い距離で音楽を堪能するカジュアル感と、弾き込むほどに深みを増す濃縮の魅力との共存!!

・音楽の父 バッハ(1685〜1750):オルガン感漂うクラヴィーアを念頭に、旋律の可能性を意識した、規則正しくも広がりある演奏を!!

・音楽の母 ヘンデル(1685〜1759):コーラスやパイプオルガンの響きを念頭に、別世界への没頭感をじっくり味わうゆったり時間を!!

・ピアノの詩人 ショパン(1810〜1849):ポーランド民謡感を意識し、ピアノ自体の魅惑的楽器の表現可能性と音域の堪能を!!

・ピアノの魔術師 リスト(1811〜1886):音の飛躍は力加減など演奏技巧を意識し、遊び心を持って旋律に没頭!!

・管弦楽の魔術師 ラヴェル(1875〜1937):ファンタジー的な繊細な旋律と、時を刻むような緻密な機械音の融合という個性ワールドを!!

・ワルツの父 ヨハンシュトラウス1世(1804〜1849):身体を動かしリズムに乗る舞踊や行進を意識し、抑揚と優雅なリズミカル感を!!

・ワルツ王 ヨハンシュトラウス2世(1825〜1899):音楽の都ウィーンを意識し、どう繰り返しても成り立つ優雅かつ壮大な先進さを!!

・協奏曲の父 ヴィヴァルディ(1678〜1741):商人の街ヴェネツィアの華やかで明るい活気を念頭に、多彩な管弦楽器による音色の融合を!!

ピアノの通称は「楽器の王様」です。

その名の通り、これまで紹介してきたような、どんな楽器の可能性も、その音運びと音色感で堪能することができます。

管楽器、弦楽器、オーケストラ、そして歌曲。可能性は無限大です。

そして、作曲家の想いや根底にある概念を理解し、曲の持つイメージを創造することで、あなたの演奏表現は必然的に変わってきます。

ぜひ、あなたが感じる心躍る名曲、今日から堪能してみてください。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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