
どの指でどうひくんだろ。。。初めは見て真似ますよね。
誰であっても、初めから右と左を同時にパラパラ弾けるわけではありません。
初めは右手、そして左手、そして曲に挑戦します。
とはいえ、指の練習はつまんない、、知ってる曲を早く弾きたい!急く気持ちはわかります。
そんなあなたにオススメするのが、連弾やアンサンブルの音源に、あなた自身は「右手の旋律から始める」という方法です。
アンサンブルでは、ヴァイオリンやフルートなど音階譜がピアノと同じものを活用するとわかりやすいです。
初めに旋律を、そして比較的シンプルな伴奏を。そうしているうちにいつの間にかさまざまな曲を弾けるようになります。
この記事では、旋律を追いかけても美しく弾きやすい曲を厳選紹介します。
もくじ / Table Of Contents
アヴェマリア(バッハ):変化に富みつつも安定の音並び
あぁ知ってる!誰もが思うであろうアヴェマリア。

美しいメロディが際立つ名曲です。さらに、ヴァイオリンやフルートとのアンサンブルでは旋律部はよりわかりやすく優雅です。
※source: https://www.free-scores.com/
まずはメロディ部を練習し、次は伴奏部を。
比較的早い段階で、最終的に伴奏部と旋律部を1人のピアノのみで演奏することも可能です。

このアヴェマリアで伴奏部となっている伴奏部、実はバッハの平均律1番として堂々の単曲です。
安定的でありながら音調が絶妙に変化する伴奏部は、鍵盤楽器のために作られた調整曲でもあります。
そこに、優雅にゆったりと流れる旋律部。指使いもかなり無理なく初期段階で弾きやすいです。
アヴェマリアの特徴:
・優雅で美しいメロディ(楽譜上部1段目の旋律部)
・単曲として成立する伴奏部(楽譜下部2段のバッハ平均律1番)
・基本黒鍵を使わないハ長調であり、#(シャープ)や♭(フラット)がほぼない
・規則正しい音並び
・無理のない指使いが可能
・安定の4拍子
安心しながらうっとりと上部の旋律部を堪能しながら練習できます。
ジムノペディ(サティ):華やかさと重々しさがじっくり共存
ゆっくりと苦しみを持って。
そんなメッセージが込められたジムノペディ。

水底に根を張り水面下で育って、美しい花を咲かせるハスのような力強さと神秘を感じます。
まずはメロディ部を練習し、次は伴奏部を。
この曲も、早い段階で最終的に伴奏部と旋律部を1人のピアノのみで演奏することは可能です。

まずは冒頭部、旋律部が非常に明確で華やかです。さらに、音の長さが安定的でゆったりしています。
しかし変化の中間部、音調は少し低くなり重々しさが増します。
そして後半部、再度冒頭の澄んだメロディに戻ることで、なんともいえない安定感と余韻に包まれます。
ジムノペディの特徴:
・わかりやすい旋律(上部の単音)
・ゆっくりなテンポ
・安定のリズムを奏でる伴奏部
・同じ旋律の繰り返しによる安心感
・リズムに乗りやすい3拍子
1音1音を噛み締めるようにじっくり味わいながら練習できます。
ドナウ川のさざなみ:黒海に注ぐルーマニア生まれのワルツ
ヨーロッパを横断し黒海に注ぐドナウ川。
その優雅な景色が目に浮かぶような流れる旋律が美しい名曲です。

パリ万国博覧会を機に世界的に有名になったオーケストラ版の編曲が印象的です。
オーケストラになると非常に華やかでとてつもなく複雑ですよね。
とはいえ、作曲家のヨシフ・イヴァノビッチの原譜に「ドルチェ(静かに)」と指示された旋律部。
そのピアノ譜は意外にもシンプルで、かなり初期段階で演奏可能な「弾きやすい名曲」です。

冒頭に示された数字「3/4」は4分の3拍子と読みます。
そして3拍子は一般的にワルツ(円舞曲)と呼ばれることが多くれ、リズムに乗りやすいダンス調が印象的です。
ドナウ川のさざなみの特徴:
・華やかなオーケストラ曲でもある優雅な曲調
・リズムに乗りやすい3拍子
・基本は#♭のないハ長調
ルーマニア・ハンガリー・オーストリア・ドイツ・ポーランドなどヨーロッパ15カ国以上を横断するドナウ川。
有名なクラシックの名曲が生まれた国々を堂々と長旅するような優雅な気分で練習できます。
ジュトゥヴ(サティ):フランスの1900年代シャンソン
フランス語で「大好き!!」と訳される不朽の名曲ジュ・トゥ・ヴ。

元々は歌曲集の1曲でしたが、作曲者サティ自身によるピアノ独奏版が有名です。
前奏部でしっかり溜め込みつつ、軽快な3拍子感が印象的で華やかです。
とはいえ原曲では、音が多くオクターブ(同じ音の違う高さの音を同時に弾く)も頻繁で、全体を弾く難易度は高いです。
ヴァイオリンやフルートなどアンサンブル向けの楽譜から、旋律音に絞って弾く時点でも十分に華やかな曲調を体感できます。

アンサンブルのための編曲になると、かなり音は削がれます。
しかし、元々オクターブがふんだんであることから、曲のイメージはほぼ変わりなく堪能することが可能です。
ジュ・トゥ・ヴの特徴:
・安定のハ長調
・リズムを取りやすい四分音符(♩)ベースの曲調
・軽快な3拍子と美しい旋律
この曲は山場や中間部に音の移動幅が広く、指を潜らせたり同じ音を違う指で引き換える弾き方を含みます。
従って、ハ長調の音の読みやすさと3拍子の軽快なリズムに乗り、練習を通して弾き方の指技法を身につけることができます。
G線上のアリア(バッハ):抒情的な旋律が美しい独唱曲
安定感や安心感を連想させる名曲に多い作曲家、バッハ。
「音楽の父」の通称も心底納得ですよね。

そんなバッハの管弦楽組曲の1曲、G線上のアリア。
ペダルを使わない、絶妙な音の遷移を堪能するような繊細な音調が印象的です。
ピアノ曲では、シンコペーション(旋律の左右両手間を含む追いかけっこ)がふんだんで難易度は高いです。
まずは左手の四分音符と右手の旋律部をそれぞれ単音で弾くことで、その優雅な旋律と美しい音調を充分に堪能できます。

アリアとは、英語ではエア(Air)と記載し、抒情的で旋律的な独唱曲を意味します。
空気(air)と同じ綴りであることからも、その居心地の良さを感じますよね。
とはいえ、右手の8部音符(♫)や16部音符(♬)の半音の並びは巧妙で、トリルや装飾音のように美しく神秘的に響きます。
G線上のアリアの特徴:
・旋律部を取り出しやすい音構成
・左手は安定的に四分音符(♩)が連続
・落ち着いたゆっくりな四拍子
17世紀を生きたバッハのピアノ曲にはどれも、教会のパイプオルガン演奏のような壮大さがあります。
左手の安定感と変化に富む右手のリズム。
音域や長さの変化に富む右手に集中しながら、練習を通して細やかな音や装飾的リズム感を身につけることができます。
アメージンググレイス:作曲者不詳の神秘に富む讃美歌
誰もが「あの曲、美しいよね!」と、曲名がメロディに直結する名曲です。
歌のカバーに留まらず、バイオリンやフルートアンサンブルなど、そのアレンジは豊富です。
ゆったりと優雅に流れる旋律、リズムを取りやすい3拍子感。
まさにAmazing(驚くべき)+Grace(恩恵)に富み、曲の進行とともにその壮大さは増大します。

楽譜にすると少々煩雑に見えるものの、優雅な旋律と既知のメロディを追いながら全体を1人で弾き切ることは可能です。

楽譜を見ると真っ先に飛び込んでくるのが#(シャープ)が4つもつくホ長調。
加えて、8分の9拍子(9/8)という難しそうな拍子表記。
とはいえ、8部分の9拍子とは、8分音符(♪)が9つで1小節を構成するという意味です。
つまり、曲の印象の3拍子は、8分音符3つを1拍と捉えた9つ分、ざっくり3/4(4分の3拍子)の感覚に酷似します。
アメージンググレイスの特徴:
・印象深いメロディ
・ゆったりしたテンポ
・同じ旋律が何度も繰り返しされる曲構成
後半分では♭(フラット)1つのヘ長調に転調するクライマックス。
とはいえその旋律は冒頭部と全く同じであり、#と♭の見方を瞬時に切り替える技法を育みながら練習できます。
愛の夢(リスト):歌曲を編曲した超絶技巧の夜想曲
え、超絶技巧て、、、そんなん弾けるの!?思いますよね。
手が大きく音の移動、そしてグラデーションのように音数の多いリストの名曲です。
どこまでも優雅で高貴、なんといっても華やかな細かな音が印象的です。

とはいえ、旋律分だけを切り取ると、かなりメロディラインはシンプルです。

まずは旋律部(上段の1列)を右手で、弾けるようになったら伴奏部(下の2段)に挑戦です。
ひたすら淡々と続く伴奏部のアルペジオ(コードの要素音を順番に並べて弾く技法)は、その絶妙な音調推移の練習曲感すらあります。
愛の夢の特徴:
・優雅ながら実はシンプルな旋律
・転調がありながらも同じ旋律が何度も繰り返しされる曲構成
・安定的に継続する伴奏部のアルペジオ
♭(フラット)4つのホ長調に始まり、半ばでなんと#(シャープ)5つのロ長調とダイナミックに変調。
そしてまさかのハ長(#も♭も全くなし)の旋律を経て、冒頭のホ長調に戻るという、巧みな音運び。
その優雅さは遊び心がありながらも全く油断を許さない技巧が散りばめられています。
うっとりしつつも緊張感を持って、転調とその音調変化を堪能しながら練習を重ねることができます。
ジュピター(ホルスト):ローマ神話に因む惑星の管弦楽曲
歌や編曲に何かとバラエティ豊かな名曲「ジュピター」
管弦楽曲「惑星」の1曲としては「快楽をもたらす者」というメッセージが込められているようです。
安定の3拍子、そして、朗読のような安心感がありながらも未来への期待の光を誘うメロディ運びが印象的です。

アンサンブルの楽譜では、旋律を際立たせる控えめな伴奏音が添えられおり、両手で弾き込むことも可能な構成になっています。

冒頭は低めの重厚感、中間部は弘大な開放感、そして後半部には更なる盛り上がりと余韻。
宇宙空間にふわっと漂うようなバーチャルさえ感じそうなスケールの大きな曲です。
ジュピターの特徴:
・歌やアンサンブルなど多様なアレンジが普及
・ゆったりした3拍子
・安定のリズムと規則正しい音並び
右手の旋律と左手の和音と踏みしめるように安定のリズムを練習できます。
まとめ:初心者にも弾きやすいおすすめクラシックとは
これまで、片手から始められる名曲を紹介してきました。
・アヴェマリア(バッハ):伴奏部も単曲で成立するハ長調の名曲。無理のない指使いでうっとりしつつ練習できる
・ジムノペディ(サティ):同じ旋律の繰り返しで旋律を追いやすい。1音1音を噛み締めじっくり練習できる
・ドナウ川のさざなみ:リズムに乗りやすい3拍子のワルツ。華やかでありながら優雅な気分で練習できる
・ジュ・トゥ・ヴ(サティ):簡単アレンジでも曲風を堪能できる名曲。練習により弾き方の指技法が身につく
・G線上のアリア(バッハ):優雅な旋律の右手と安定の左手。右手のトリルや装飾音のリズム感が身につく
・アメージンググレイス:優雅でゆったりのリズム。転調しつつ繰り返す旋律を通して#と♭の切替技法が身につく
・愛の夢(リスト):旋律部のメロディラインはシンプル。#と♭が多く転調に緊張感を持って練習できる
・ジュピター(ホルスト):安定のリズムと規則正しい音並び。右手の旋律と左手の和音を堪能しながら練習できる
弾きやすい曲には、まず拍子や速度、メロディのわかりやすさ、そして指使いが直結します。
さらに、#や♭が少ない方が半音記号の複雑さが緩和されます。
とはいえ、何よりあなた自身がその曲を好きであることが継続を左右します。
あなたの弾きたい曲は見つかりましたか?

ぜひ、今日から弾く練習、始めてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。