音楽演奏を表情豊かに!強弱表現ピアノ・フォルテ・メゾ

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音楽の演奏や講演。音のトーンや強弱って、印象に直結しますよね。

聴き心地の良い間、速度、そして強弱。そんな心地よい演奏を促す記号が、楽譜には散りばめられています。

音楽の先祖は打楽器、ざっくりイメージが湧くように、音の高低というより強弱で演奏が成り立っていました。

だんだん強く、だんだん弱く、消えるように、、、、、、。

そこに、音程という概念が加わって、表現のバリエーションは明らかに広がりました。

愛着漂う演奏、後ろ髪引かれるようなアンニュイな演奏、そして滑らかで歌わせる演奏。

一方、力強かったり逞しかったり、強弱や弾き方で、曲のイメージはいかようにも変化します。

この記事では、音楽表現のベースであり根本でもある強弱について、さまざまな表現方法や曲の中のポイントを具体的に解説します。

フォルテとピアノ:楽器名にも共通する強弱記号

フォルテピアノという楽器、ご存知ですか?

なんと、現在のピアノの元祖となった楽器の名前が「ピアノ・エ・フォルテ」という名前でした。

その意味は、強弱をタッチによって表現できるようになった楽器、まさに、強い音のフォルテと弱い音のピアノの元祖です。

音楽表現でいうと、ここから強く!ここから弱く!という、比較的くっきりはっきり表現の変更を示す記号が、強弱記号です。

強弱の変化でいうと、階段のように、その境目ははっきりしています。

そして、どの楽器の楽譜にでも目にする基本の強弱は、強い音をフォルテ(f)、弱い音をピアノ(p)と表記されるようになっています。

強弱を示す基本記号:

・ベースの強弱:強い音はフォルテ(f)、弱い音はピアノ(p)

・少しだけの強弱:メゾ(m)をつける。少し強めはメゾフォルテ(mf)、少し弱めはメゾピアノ(mp)

・かなりの強弱:2つ重ねる。かなり強くはフォルティシモ(ff)、かなり弱くはピアニッシモ(pp)

・とてもの強弱:3つ重ねる。かなり強くはフォルテフォルティシモ(fff)、かなり弱くはピアノピアニッシモ(ppp)

強弱の表現は、噛み砕いてみると案外シンプルです。

基本の「強い」と「弱い」があり、それを強調するのか、少しに減らすのかで、記号のつき方が変わってきます。

このように、記号の見やすさ、区別やすさから考えてみると、強弱記号、思ったよりしっくりくりきますよね。

基本的に、この強弱記号は、その音から開始!の合図です。

※source: ベートーベンピアノソナタ作品57(熱情)第3楽章(https://www.ongakunoohanasi.com/free-scores/beethoven.html

※source: https://imslp.org

ざっくり、フォルテ(f)が重なるほど音の強さへの想いは増し、ピアノ(p)が重なるほど音の弱さを強調する演奏が示唆されます。

徐々にを示す記号と名前:時間軸のある表記と記し方

時間軸!?だいぶ意味不明ですよね。

とはいえ、楽譜は左から右に、そして上から下に、拍を刻み、小節を奏る記号の羅列です。

それはそのまま時間軸の推移であり、音の連なりは、時間の経過を示します。

そして、ここからここまでで徐々に大きく膨らませたい!という想いを伝えるのが、徐々にを示す強弱記号です。

強弱記号を正確に読み取り表現することで、音楽表現は的確にそして豊かになります。

強弱記号の階段的段差と比較すると、坂道のような「徐々に」をイメージするとわかりやすいです。

記号では、視覚的に記号で表す方法と、楽譜の時系列を活用して文字で示す方法の2通りがあります。

強弱を徐々に推移することを示す記号:

・クレッシェンド / crescendo (cresc.) (<):だんだん強く

・デクレッシェンド / decrescendo (decresc.) ・デミヌエンド / diminuendo (dim.) (>):だんだん弱く

・ポコアポコ / poco a poco:徐々に

強弱の指示の理解は、基本的にシンプルです。

広がると音は大きくなり、狭まると音は小さくなるという構造です。

つまり、記号がある箇所に則って、だんだん強く、だんだん弱くを表現します。

※source: ドビュッシーアラベスク第1番(https://www.free-scores.com/

一方、文字の場合は、開始はわかりますが、どこまで??がわかりませんよね。

これはざっくり、次の強弱記号がくるまで徐々に持っていく、と捉えるとわかりやすいです。

※source: ブルグミュラー25の練習曲よりアラベスク(https://www.free-scores.com/

このように、時間軸に従う強弱記号を活用することで、強弱の推移を意図的に表現することができるようになります。

その他、徐々にの強弱記号は、テンポに関する記号と併用されることが多いです。

上のRit.(リタルランド)やpoco rall(ポコラレンタンド)で気持ちゆっくり、そしてa tempo(ア・テンポ)で元の速度に戻します。

速度に関する記号や強弱に関する記号を理解することで、音楽表現の幅を格段に広げることができます。

アクセントと強弱:特定の音や強弱変化を強調する方法

言葉を話す際、その高低や強弱、単語を発音する際のアクセント、ありますよね。

音楽演奏においても、強調したい音やメリハリをつける表現があります。

この、音楽のメリハリ感を表現できると、音楽表現に活気や快活さが増し、あなたの演奏の魅力は顕著に増します。

インテリアやファッションなど、景色が映えるアクセント、加えますよね。

音楽におけるアクセントには、以下のような表記方法があります。

・アクセント(>、∧、∨)・スフォルツァンド(sf、sfz):その音だけ強く

・フォルテピアノ(fp):強くしたあとすぐ弱く

まず、デクレッシェンドと同じ逆クの字であるアクセント。

この違いは、音を跨ぐか1音のみか

1音だけ特定であればアクセント、音を跨いで時間軸に渡っていればデクレッシェンドです。

アクセントの例:アクセントのついている音を際立たせて、心持ち鋭く強めに演奏

※source: ブルグミュラー25の練習曲よりアラベスク(https://www.free-scores.com/

スフォルツァンドの例:スフォルツァンドついている音を強調するように、鋭く強めに演奏。アクセントより鋭さは強め

※source: ベートーベンピアノソナタ作品13(悲愴)第 3楽章(https://www.ongakunoohanasi.com/free-scores/beethoven.html

※source: https://imslp.org/

フォルテピアノの例:強くした後に弱く。その急激な強弱変化を強調する表現

※source: ベートーベンピアノソナタ作品13(悲愴)第3楽章(https://www.ongakunoohanasi.com/free-scores/beethoven.html

※source: https://imslp.org/

このように、一瞬を華やかにするアクセント、いくつか形式はありますが、その意味は比較的シンプルです。

そして、アクセントの記号を理解することにより、演奏のメリハリ感やリズム感は格段に魅惑的なものに変わってきます。

フェルマータとスタッカート:演奏の表情は音の余韻とキレ

音の長さって、強弱と関係あるの??思いますよね。

厳密には、音の長さと強弱は直結しません。

しかし、音の長さを特徴づける記号を意識することにより、余韻やキレといった演奏の表現力は格段に豊かになります。

ここでいう音の長さとは、拍とは別の観点であり、音に表情を載せる音楽記号です。

音に余韻やキレなど表情を載せる記号:

・余韻:テヌート(丁寧に)、フェルマータ(たっぷりと)

・キレ:スタッカート(軽く跳ねるように)、スタッカーシモ(鋭く跳ねるように)

まず、余韻を残す音とは、鍵盤をしっかり底まで堪能することで、貯めるように弾くことができる技法です。

これには、拍に影響ない範囲で丁寧に弾き込むテヌートと、拍の長さを超えてたっぷり余韻を響かせるフェルマータがあります。

テヌートの例:音の上に「−」のような線を乗せて表記。音の長さ分、鍵盤の底を感じてたっぷり弾き込む

※source: ドビュッシー 月の光(https://www.free-scores.com/

フェルマータの例:半円に「・」の記号で表記。左右双方、次への前兆的に一息入れる表現

※source: ベートーベンピアノソナタ作品13(悲愴)第1楽章(https://www.ongakunoohanasi.com/free-scores/beethoven.html

※source: https://imslp.org/

一方、キレを出す音とは、音をサラッと、または鋭く切ることで、軽快さや緊張感を表現することができる技法です。

これには、音の半分程度で軽く跳ねるスタッカートと、さらに尖った感で鋭く跳ねるスタッカーシモがあります。

どちらも拍分の長さという意味では休符を使わず、音の跳ね感を表現する記号です。

スタッカートの例:音に「・」の表記。サラッと軽やかに

※source: ベートーベンピアノソナタ作品27(月光)第2楽章(https://www.ongakunoohanasi.com/free-scores/beethoven.html

※source: https://imslp.org/

スタッカーシモの例:音に直線的なハート型的な記号で表記。指を緊張させてキレを際立たせて鋭く跳ねる

※source: ベートーベンピアノソナタ作品17(テンペスト)第3楽章(https://www.ongakunoohanasi.com/free-scores/beethoven.html

※source: https://imslp.org/

ペダル使いにより音自体は伸びていますが、音への張りや緊張感を表現します。

このように、音の強弱とは別軸ながら、音の長さや弾き方に関する記号を理解することで、演奏の深みが格段に変わってきます。

まとめ:音楽演奏を豊かに!強弱変化を示す記号と演奏法

これまで、音楽演奏を豊かにする強弱変化や弾き方の質を表現する記号とその技法の特徴を解説してきました。

・強弱を表す記号:f(フォルテ:強く)、p(ピアノ:弱く)

・少しを示すメゾ:mf(メゾフォルテ:少し強く)、mp(メゾピアノ:少し弱く)

・とてもを示すダブル強調:ff(フォルティッシモ:とても強く)、pp(ピアニッシモ:とても弱く)

・徐々にを示す強弱:クレッシェンド(crescendo (cresc.) (<):だんだん強く)とデクレッシェンド / decrescendo (decresc.) ・デミヌエンド / diminuendo (dim.) (>):だんだん弱く

・アクセントとスフォルツァンド:その音だけ強く(アクセント;>、∧、∨、スフォルツァンド:sf、sfz)

・フォルテピアノ:強くしたあとすぐ弱く

・余韻を表す記号:テヌート(丁寧に)、フェルマータ(たっぷりと)

・キレ:スタッカート(軽く跳ねるように)、スタッカーシモ(鋭く跳ねるように)

音の強弱はあなたの演奏力に直結し、その表現幅の可能性を格段に広げます。

ぜひ、今日からあなたの弾き方、研究してみてください。

最後までお読み位頂ありがとうございました。

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